オランダ語の学び方

はじめに

オランダに住んでいる大半の外国人が、何年経っても話すことができない言語、それがオランダ語です。この言語は習得するのがかなり難しく(どこまでを習得するのかにもよりますが)、おそらく日本人にとってはかなりの難関だと思います。ただこの言語を習得できれば、オランダで就職できる幅がぐっと広がります。はじめに言っておきますが、一番難しいのは「発音」です。

ベルギーのブリュッセル北西の万博会場跡地・エゼル公園にあるアトミウム。1958年のブリュッセル万国博覧会のために建設されたモニュメント。

オランダ語を学ぶ方法

オランダ語を学ぶ基本としては、他の外国語の習得方法と同じです。

  1. 文法を学ぶ
  2. 単語を学ぶ
  3. 発音を学ぶ

私はオランダに来てからがっつりオランダ語を学んだものですが、もし仕事でオランダ語を使いたい(使わなければならない)場合は、この言語習得を、遅くても大学院を卒業する2年以内に完成させる必要があります。1年半で習得できると、オランダでの就活が非常に楽になります。

オランダ語を仕事で使える様にするためには、(どの言語にも当てはまりますが)以下の4つの技能を習得する必要があります。

  • リーディング(読解)
  • リスニング(聴解)
  • ライティング(記述)
  • スピーキング(口頭表現)

私は初めに読解と記述を十分に理解してから、聴解と口頭表現を伸ばしていきました。オランダ語の授業を受ける際は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)にそって、A1レベルから順に上げていけば良いです。

学ぶ方法はクラス単位の授業やオンライン授業など豊富にあるので、自分にあったものを選ぶといいと思います。スピーキングを伸ばすおすすめは、「Taalcafe」という無料のオランダ語教室に行くことです。ここでは(特定の場所で)週1か2回くらい、オランダ語ネイティブの人が、ノンネイティブにオランダ語を教えてくれます(ただレベルは限られます)。

B1くらいまでは簡単に伸ばせますが、それ以上のレベルはかなり時間を費やさないといけません。仕事で必要な最低レベルはB2ですので、オランダに来てから2年以内にB2レベルを取れるようにしましょう。

目安としては、オランダに来て:

  • 半年: A1 – A2レベル
  • 1年(個人的にこの期間でどこまで伸ばせるかが勝負): A2 – B1レベル
  • 1年半(この段階では、すでに生活の半分くらいをオランダ語で過ごせるようになっているのが理想): B1 – B2レベル
  • 2年(この段階では、ほぼ全ての状況でオランダ語を使えるようになっているのが理想): B2 – C1レベル

ちなみに私は、オランダに来てたった1年半でオランダ企業のインターンシップを行い、その最終報告書及びプレゼン全てをオランダ語でこなしました。今考えると、全体の20-30%しか理解していない中、よくできたなと思います笑

オランダ語の本

オランダに来る前に日本で買った本が2冊あります:

どちらもオランダ語初心者には非常に使い勝手がよく、特にオランダ語の辞書は今もまだ使っています。文法の本は、オランダに来る前に2、3週して理解しておけば、オランダに来てからのオランダ語の授業がよく理解できるようになります。ちなみにこれ以外の本は買わなくていいと思います。

オランダ語を学ぶにあたっての注意点

オランダ語を学ぶにあたっての障害が、いくつかあります。

  1. オランダは、英語が極めてよく発達した国であること: オランダ人は(見た目が異なる)外国人に対してオランダ語を喋ろうとせず、英語を話す。正直、これが大半の外国人がオランダ語が話せない1番の理由だと考えます。よく、10年もオランダに住んでいるのにオランダ語を全く話せない外国人がいるというのも聞きますが、それは単純に「話す必要のない環境にいるため」が正しい理由だと思います。
  2. とにかく発音が難しい: はじめにも書きましたが、オランダ語の発音は日本語とも英語ともスペイン語とも異なります。長年仕事の言語として使用している私も、いまだに小さな発音の違いの意味がわかりません。聞いて発音するを心がけても、どうしてもわからない発音の違いがあります。
  3. オランダ語の教材がそもそも少ない: 日本で英語を学ぶ際、日英(英検用の)単語帳などを山ほど見かけますが、オランダ語にはそのような単語帳がまず存在しません(おそらくオランダには、そのような単語を覚えるような教育文化がないためと推測します)。なので、限られた教材の中でオランダ語を伸ばさなければなりません。
  4. オランダ語の国家試験はB2レベルまでしかない: 国が出しているオランダ語の国家試験は、CEFRのB2レベルまでしかありません。ですがB2レベルでは、専門的な仕事をするのは正直かなり厳しいです。日本の英検1級がCEFRのC1レベルであるように、私の感覚からして、仕事でオランダ語を使う場合、最低でもオランダ語のC1レベルはほしいところです(これはあくまで専門分野の仕事です、事務作業などはB2レベルで足りると思います)。
  5. ものすごく根気が必要: オランダ語の難点として、他の国であまり話されていません。そのため、よほど根気よく意思が強くなければ、言語習得は続けられません。たとえばドイツ語、フランス語、スペイン語などは他国でも話されている言語ですが、オランダ語はほぼオランダ(とベルギー北部)でしか話されていません。そのため、学ぶ意欲がだんだんとなくなってきます。

私がしてきたこと

今までに私がしてきた、オランダ語の習得法を以下にあげます:

  1. 365日ほぼ毎日欠かさず「今日何をして、それに対してどう感じたか。明日何をするか」をオランダ語で2・3行書いて、オランダ人に添削してもらっていた(当時は添削のために、それ用のオンラインのウェブサイトを使っていました。名前は忘れましたが。)
  2. 当時学んでいたオランダ語の授業の予習・復習。これはもう単に勉学。ちなみに私は今まで(A0からC1レベルに到達するため)に、およそ10個ほどオランダ語の(オンライン)授業を受けてきました。
  3. 上記にも述べたTaalcafeに行って、ボランティアのオランダ人とひたすら話して、発音チェック。これがいいのはとにかく無料な点。お金が一切かからず言語を学べます。
  4. NOS Jeugdjournaalを適宜見て、何が話されているのか理解する。この子供向けニュースサイトは、一つ一つが短く、オランダ語を学ぶ人にとって非常に有効です。おそらく字幕もつけられるので、何を言っているか文字を見て理解できます。
  5. Universiteit van Nederlandを見て、何が話されているのか理解する。このオランダの大学が共同したサイトも、大学院で勉強している人なら非常に興味を引くはず。ちなみにUniversiteit van Vlaanderen(ベルギーの大学の共同サイト)もあるので、興味がある方はそちらもどうぞ。
  6. わからない単語が出てきたらひたすら辞書で調べて赤線を引く。この時、その単語がDeかHetかどちらかがわかるように記載しておくと、次に同じ単語を引く時に覚えられて便利です。
  7. オランダ人に英語を話されても、とにかくオランダ語を話し続ける。それで相手が嫌がったら、もうそれでいいやと思って次に切り替える。これはメンタルが強くないとできませんが、こうしないといつまで経ってもオランダ語は上達しません。わたしはかつて、こちらがオランダ語を喋っても向こうが英語を喋ってきた時に、あえてそっから全部日本語で喋るという行為をしてきました。そのおかげで向こうがオランダ語で喋ってくれた時は、結構嬉しかったです笑

最後に

オランダ語を学ぶ際は、必ず母国語話者(ネイティブスピーカー)に、自分のオランダ語があっているかを定期的に確認してもらってください。非ネイティブ国が多い言語の英語と異なり、オランダ語はオランダ人によって話される第一言語としての言語割合が非常に高いため、あまりにも的の外れたオランダ語を話していると、そもそもオランダ人に相手にされず、全て英語で返答されてしまいます(経験済み)。

オランダ語をほぼ完璧に扱えるようになれば、オランダほぼ全ての組織で就職することが可能です。

追記(2025年11月)

今後言語を習得する際は、AIを使って学習した方が、はるかにコスパが良いです。なので、AIを積極的に使うことをおすすめします。発音以外、基本わからないことはほぼなんでも正確な答えが得られます。また多言語学習においてAIを使う最大の利点は、文法習得などにおいて、間違っていることがまずないことです。そもそも人間が使うことを目的とした現在のAIは、当たり前ですが人間が作ったものをベースにしています。そのため、元の言語そのものが間違っていることはまずありません。